まつもとゆきひろRuby Prize実行委員長(以下まつもと)まずは近永さん、Ruby Prize 2013の受賞、おめでとうございます。

近永智之氏(以下近永氏)ありがとうございます。

まつもと今回は、最終ノミネート対象者を3名選んで、その中から1人をRuby Prize受賞者に決定するという選考の流れだったんですが、選定委員の多くが近永さんを選びまして、結果的に文句無しに決まった、という感じでした。本当におめでとうございます。
 Ruby Prize表彰式のスピーチで少し伺いましたが、改めて、受賞にあたってのお気持ちをお聞きしてもよろしいでしょうか。

近永氏 エンジニアはプレゼン用のスライドが無いとうまくしゃべれないんですが(笑)。

まつもと 大丈夫、編集がきくから(笑)。

■コミッタの皆さんの活動があるから自分の活動がある

近永氏 やはり、取り組みを継続するということが一番大変だったかなと思うので、「続けてよかった」というのがありますね。あとは、自分のやっている活動は、他の開発者の方たちがつくられたものを読んで整理してブログに投稿するという、何というか、2次産業的というか(笑)。

まつもと なるほど、1次産業の人たちがコードを書いてそれを加工すると(笑)。

近永氏 そうなんです。そもそもコミットする人がいないと自分の活動は成り立たないので、そういう意味でコミッタの皆さんの活動があったからこそなので、皆さんにありがとうございますという気持ちです。

まつもと 近永さんが、日々のコミットによる変更をまとめて「ruby-trunk-changes」としてブログに投稿され始められてからのほうが、それまでよりもRubyへのコミットが増えているような気がするんですが。

近永氏 「ruby-trunk-changes」を始める前とその後を比較したことはないんですが、Rubyコミッタのnariさんから「ruby-trunk-changesに載るとうれしいから今日もコミットした!」と聞いたときには、自分の活動が開発者の方のモチベーションにつながっていて良かったと思いますね。

まつもとRuby Prizeの表彰式後にツイッターを覗いてみたら「近永さんが自分のコミットを見てくれているから頑張る」と書き込んでいる人がnariさん以外にも複数いましたね!