OSSへの貢献が社内で推奨されている

柴田氏paperboyという会社は、ホスティングや、たくさんのウェブサービスをユーザーに提供しているんですが、その大半、いや、ほぼ全部がOSSで構築しているので、そもそもそのOSSについて理解を深めること、ソースコードを読むこと、ドキュメントを書くこと、ソースコード本体を直すことといった、OSSにコミットすること自体が社内で推奨されています。僕が所属しているチームでは、OSSにコントリビュートすることも仕事の一部になるという感じです。だから例えば、RubyやRailsの不具合を見つけて直すというのは、OSSへの貢献であると同時に会社のサービスを直しているのと同じなんです。

まつもとそういう取組は、業態によっては難しいところもあって、paperboyのような業態だと比較的やりやすいっていうのは確かにあるんだろうけど、僕は今回のRubyWorld Conferenceのキーノートでオープンソース化みたいな話をしたんだけど、それを先取りして実践している立場というのがpaperboyであり、そして柴田さんであると言えるんでしょうね。

柴田氏そうですね。Rubyのセキュリティーフィックスとかの情報もすぐに対応できるんですよね。僕がRuby本体の開発であるとかリリース調整にも関わっているので、何か不具合があってそれに対応したものが新しくリリースされたら、即日そのサービスの全部のRubyを入れかえる、ということも、僕が会社の業務としてRubyに関わっていることで可能になる部分もあって、会社への貢献にもなっているんです。

まつもといいバランスを見せていただいたような気がしますね!