


まつもと でも、Hamlもそうですし、ERBの高速化もそうですし、今回のLLVM使ったJITにしても、割とすごい成果を上げてますよね。
国分氏 たまたま速くなっているところですね。
まつもと なるほど、ありがとうございます。
今は、LLVMのJITはまだ始まったばかりだけれども、今後のRubyの開発、コミッターにもなられまして、Rubyの開発方面で何か今後の豊富みたいなものはあるんですかね。
国分氏 僕が担当してる範囲だとERBなんですけど、ERBはもうチケットは僕の担当のやつは全部クローズ、そっちはもうやることはないですね。レンダリングの方は速くし終わったんですよ。僕がやる前の2倍は速くできてて。
まつもと 倍はすごいですね。
国分氏 それで、ERBについてはもうやることはない感じなので。僕がRubyのコアの中だと、VM周りにすごい興味があって、それでJITというのを触ってるとこなんですけど、LLVMのバージョンをつくった後に、Vlad(Vladimir Makarov)がやってるMJITの、何だろう、もうちょっとコンサバというか保守的なバージョン作ってて、それを通して、Vladのやつが入ったときに、それをもうちょっと改善するときに、自分からも何かいろいろ出せたらいいなと思ってて、それを何というか、何だろう、Vladのやつだとすごいいろんなテクニックが行使されてるんですけど、その中で効果があるのは全部じゃないと思ってるんですよ。その中で、何か単純にプログラムを複雑にしちゃうようなものって入れない方が皆のためになると思ってて。なるべくシンプルな形でJITの実現ができればいいなと。
まつもと なるほど。
国分氏 そこを助けられればと思っています。
まつもと 彼も経験豊富なプログラマーですから、先回りして工夫し過ぎて複雑になってる可能性はありますよね、なるほど。
国分氏 そうですね、そこを誰かが突っ込みは入れないといけないと思ってます。
まつもと 実際Vladのブランチのほうでも、結構最近プルリクエストがいっぱい来てて。
国分氏 そうですね、すごい活発です。
まつもと やっぱり注目されると、目が集まると開発進むんだなということですね。
国分氏 そうですね。

まつもと 面白いところではありますけれども。
大分テクノロジー寄りになりましたけれども、じゃあ、今後とも高速化を中心に開発していく心づもりっていう理解でいいんですかね。
国分氏 まあ、そうですね。僕は高速化にすごい興味があるので。
まつもと なるほど。
国分氏 やっぱり自分が興味があることやった方が生産性が上がるので。
まつもと いいですよね、もちろん。絶対そうだと思います。
国分氏 成果も出ると思いますし。
まつもと はい、わかりました。
上薗さんとのインタビューの時に聞かなかったんですけど、同僚じゃないですか。
国分氏 はい、そうですね。